舌側矯正で食事の際に気を付けたい点と痛みの対処法
装置が歯の裏側につく舌側矯正は、食事の際に舌が装置と食べ物の両方にあたるため、表側矯正よりも注意して食事をする必要があります。
こちらのページでは、舌側矯正で食事をする際に気をつける点と、痛みを感じたときの対処法についてわかりやすくまとめました。ぜひご参考ください。
舌側矯正で食事の際に気をつけるべき点とは?
人によっては矯正治療前と同じ食べ方だと、トラブルを引き起こすことがあります。
以下の点に気をつけながら食事を楽しみましょう。
食べ物を噛みちぎらない 硬いもの
食べ物を噛みちぎる行為は、装置の脱離や破折の原因です。事前に食べ物を一口サイズに切っておくことで、装置に余計な力がかからずに済みます。また、氷や飴など硬すぎるものを噛むと装置の脱離や破折につながります。つい噛んでしまうという方も少なくないため、飲み物を飲むときは氷を入れない、飴を食べないなど意識することが大切です。
一度にたくさんの量を口に入れない
舌側矯正の場合、食べ物と一緒に舌を巻き込んで噛んでしまうリスクが高めです。お口のなかにある程度の余裕をもたせることでリスクを抑えられますので、一度に口に入れる量は少なめを意識しましょう。
また偏った噛み方は頬粘膜や舌を巻き込む原因です。左右バランスよく噛むことは、粘膜の損傷だけでなく顎関節症やお顔の歪みの予防にも役立ちますので、ぜひ今日から実践してください。
食べ物の詰まりを放置しない
詰まる物の大きさによっては、ワイヤーが変形してしまう恐れがあります。食べ物の詰まりを感じたらできるだけ早めに取るようにしましょう。外食時は歯ブラシと歯間ブラシの両方を持っておくと詰まりがおこってもすぐに対処可能です。
食事で痛みを感じたときに考えられること
食事中や食後に痛みを感じたら、以下のトラブルがおきている可能性があります。当てはまるものがないかチェックしてみましょう。
ワイヤーが飛び出て、舌に傷がつく
舌が大きめだったり装置を触る癖があったりすると、舌に傷がつく可能性があります。食べ物が触れやすい部位であるため治りにくく、繰り返し傷がついてしまうケースも少なくありません。
飛び出たワイヤーは、粘膜を傷つける原因です。装置を舌でなぞって刺さるような感覚があれば、歯科医院で調整してもらいましょう。
口内炎ができている
口内炎には、ストレスや栄養不足、免疫力の低下が原因でできるアフタ性口内炎、物理的な刺激によってできるカタル性口内炎、ウイルスや菌が原因でできるウイルス性口内炎やカンジタ性口内炎などいくつか種類が存在します。舌側矯正の場合、食事がとりにくくなることでアフタ性口内炎ができやすく、装置の刺激によってできた傷がカタル性口内炎に変わる方もいます。
矯正治療の調整直後
どの治療法であっても調整直後は歯が動くため、食事の際に痛みを感じやすくなります。病気や異常が原因ではありませんので「柔らかめのものを選んで食べる」「お口のなかを温める」などして対処しましょう。
痛みを感じたときの正しい対処法は?
食事中や食後に痛みまたは異変に気づいたときは、無理に自分でどうにかしようとしたり、放置したりしてはいけません。以下の方法で対処しましょう。
歯科医院に連絡する
装置の脱離や破折、ワイヤーが飛び出ているといった問題がある場合は、触らずに歯科医院へご連絡ください。いじったり放置したりすると、計画通りに歯が動かなくなる可能性があります。
お口のなかを清潔に保つ
アフタ性口内炎や歯ぐきの腫れや出血などがみられる場合は、お口のなかを清潔に保つことで治癒が早くなります。歯の頭の部分だけでなく、磨き残しがおこりやすい歯の根元にも歯ブラシの毛先をしっかりと当てて磨きましょう。
舌側矯正で食事の際に痛みを感じたら放置せずにご連絡を
舌側矯正中は、装置が舌にあたりやすいため、粘膜に傷がついて痛みを感じるケースが少なくありません。とくに治療をはじめたばかりの時期はトラブルがおこりやすい傾向にあります。装置に慣れるまでは、口に入れる量や噛み方に注意して食事をするようにしましょう。
痛みを感じたら放置せずに早めに歯科医院へご連絡ください。