マウスピース型矯正装置を装着時のブラッシング注意点とは?
マウスピース型の矯正装置は人前に出る時などに取り外しが可能で、大変人気があります。しかし、矯正治療のために精巧に作られておりますので、大切に手入れして管理することが治療成功の重要なポイントと言えます。その都度きちんと洗浄して清潔に保つなど、適切な取り扱いに関してご説明いたします。
取り外し方と管理
矯正装置はお一人おひとりのお口にピッタリのサイズで作られています。
はずす時に力まかせに引っ張ると、破損する可能性があります。奥歯の方から左右を均等に浮かせるように、少しずつ力をかけてはずします。はずした後は、時間のない時でも軽く水洗いしてから必ず専用のケースで保管し、後ほど丁寧に清掃するようにしてください。
定期的なブラッシング
使用中の矯正装置を必ず洗浄してから、お口に装着するようにしましょう。洗浄の際は、歯磨きに用いる歯ブラシを使ってかまいません。丁寧にブラッシングをして、付着した細かい汚れを取り除いてください。その後、きれいに水洗いしましょう。マウスピースは約1週間おきに新しいものに替わるため、基本的な清掃はブラッシングと水洗いのみで大丈夫です。
すぐブラッシングできない時の注意点
マウスピースの汚れが気になってはずしたい場合も装着し続けて下さい。1日20~22時間の装着が守られていないと、せっかく動いてきた歯が元に戻り始め、装置が歯に合わなくなる可能性が出てきます。ブラッシングやうがいができる状況になったらマウスピースをはずし、丁寧にブラッシングをして、再度装着して下さい。
洗浄剤の使い方
汚れをしっかりと落としたい方には、専用の洗浄剤をご用意しております。使い方は、まず、温水(約200cc、20~40℃)に洗浄剤のタブレットを一つ入れてください。温水が青色に変わったらアライナーを浸します。10分ほど経つと温水が青色から無色透明になるので、アライナーを取り出してください。無色透明になった後はなるべく早くアライナーを取り出すようにして下さい。
矯正中の歯みがき
また、矯正装置だけでなく、ご自分の歯も丁寧に磨くことを忘れないでください。唾液には、自浄作用(歯や歯の間に付着した食べカスや歯垢を洗い流す)、pH緩衝作用(口内のpHを中和させて虫歯を防ぐ)、再石灰化作用(飲食により溶けかかった歯の表面を修復する)があるので、長時間の装置装着によって歯が唾液に触れることがないと、虫歯になりやすくなるからです。
矯正中の歯みがきに使用するグッズ
歯ブラシ
歯ブラシは歯面に角度を付けて当てて横に往復磨きをします。鉛筆を持つ時のように歯ブラシを持つと自然と力がぬけて細かい動きができます。 歯と歯肉の境目に汚れが残らないよう、歯ブラシの毛先がほど良くあたっていることを確認しながら磨きましょう。
タフトブラシ
歯並びがガタガタで、普通の歯ブラシでは届きにくい所や奥歯の狭い場所を磨くときに使用します。毛束が小さくて歯と歯のすき間や歯と歯ぐきの間にも入りやすく汚れを取りやすいので、1本持っていると便利です。やわらか過ぎず、毛に弾力のあるものを選びましょう。
歯間ブラシ
歯と歯の間の三角形のすき間に使う専用ブラシです。歯ブラシの毛先が届きにくい部分の歯垢を落とす時に使います。歯並びに段差があり、普通の歯ブラシでは届きにくい場合などに適しています。ブラシの太さごとに数種類販売されているので、歯ぐきのすき間に無理なく入るものを選びましょう。
デンタルフロス
すき間のない歯と歯の間などの清掃に使います。硬くなっている端の部分を歯と歯の間に差しこんで歯の裏からひっぱります。 フロスの太くなっている部分を磨きたいところに来るようにして、フロスを出し入れしながら上下に動かして汚れを取ってください。持ち手付きのフロス(糸ようじ)も販売されています。